缶詰

まだ方針は決まってません!

手を繋ぐかれらと、手放さなければならないわたしたち

※この記事は考察というほど考察っぽいことはしていないし考察と言えるほど高尚なことは何も書いていないし、いわば一個人のクソ妄想を叩きつけた記事です。あとウテナとかピンドラとかと絡めて書いているのでそれらを知らない方たちにはまったくの意味不明だと思われます。自分がその時々に思ったことを覚えておきたくて、気まぐれに書くことにしました。

 

あんさんぶるスターズ! メインストーリーの第一部 第四章Kingdom 第七十三話「革命」までを読んだ。

 

「学園という箱庭にいる限り、人は大人にならない。」『少女革命ウテナ』で鳳暁生がこんなふうなことを言っていた。

夢ノ咲学院はそういう閉じた箱庭であり、氷の世界でもある。

氷の世界で、何者でもない4人の彼らが、Trickstarというユニットアイドルとして、生存を勝ち取る。革命の一歩を踏み出す。氷の世界での生存戦略

『S1』でTrickstarが勝利した時。それは何者でもない彼ら4人が、綺羅星となり、閉じた世界に革命という希望の光をもたらし、照らした瞬間である。

 

端的に言って、とても胸が熱くなった。響くものがあった。

たくさんたくさん、響くものがあって、その中でも特に私の中でピンときたのがTrickstarメンバーの1人であり、生徒会のメンバーでもある衣更真緒くんのこのセリフ。

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手を握る。これで真っ先に思い至ったのが、ウテナでの手を握る、手を繋ぐシーン。

たとえ剣を向けられても親友の若葉の手を最後まで離さなかったウテナ。アンシーが屋上から飛び降りようとして、自分の命さえ危険にさらしながらも、それでもけして手を離さなかったウテナ。そして棺で眠るアンシーを見つけ、手をのばして1度は触れるも、最後で手を離してしまうウテナ。エンドロール後のCパート、写真の真実が明かされるなかで、しっかりと手を繋ぐウテナとアンシー。いつか一緒に輝いて。

パッと思いつく限りではこんな感じで、あとは劇場版にも少しあるけれど、とにかく。

彼ら4人がしっかりと手を繋いでいる。手と手を離さず握っている。このことにとてつもなく意義を感じている私がいる。いやどんな意義かと言われると私にも分からないんですけど……。

前後するが衣更真緒くんはこのセリフを言うまでに、こんなことを言っている。

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もしかしたら、いつかウテナのように、衣更真緒くんとTrickstarのメンバーのあとの3人は、手を離してしまう時がくるのかもしれない。あるいはTrickstarの全員が。それでも、今この時、この瞬間、何者でもなかった4人の彼らはTrickstarとして、舞台の上でたしかに手を繋いでいる。しっかりと手を握り続けている。その事実が、そこにこそ、つまり大きな意義があるのだと、そう思って私は胸が打ち震えたのだ。

 

ハァ~~めちゃめちゃウテナの文脈じゃないですか? 最高だな……。

 

実は私はTwitterのフォロワーさんにあんステ上映会という名の半ば洗脳のようなぐるぐるを受け、この先の展開をほんの少し、ほんとうに少しだけ、知っているのですけれど、ますますやばそうで……はやくメインストーリーの続きを読みます……。

 

(以下、よりひどいクソ妄想)(また後日)

 

【2018/05/28 追記】

待たせたな。クソ妄想の始まりだ! ということでほんとうにひどいので覚悟のある人だけ読み進めてください。

 

まず妄想を繰り広げる前に、王子様とお姫様の関係性について、今一度。

女の子は、王子様がいる限り永遠にお姫様だ。王子様がいなければお姫様にはなれない。王子様がいるから、お姫様でいられる。繰り返すが、王子様がいる限り、永遠にお姫様のままなのだ。

そして王子様も、お姫様がいなければ王子様ではいられない。

だからきっと、王子様はいつも必死なのだ。優雅にみえる王子様も、裏では醜く汗水流している。お姫様は時に傲慢でわがままで、魔女だ。だってきっと、お姫様も必死なのだから。そして世間も、王子様に多くを望んでいる。

そうして王子様はいつしか気がつくのだ。王子様は報われない。王子様であることの割の合わなさ。

王子様は解放されたがっている。

 

アイドルと王子様は似ている。

本質的なところが似ているなと、あんスタをプレイしていて私は思った。

ならば、あんスタが、このあんスタの世界が行き着く先はどこなのかと考えた時、私にはすぐに閃くものがあった。

ぶっちゃけあんスタ、実質ウテナじゃないですか?

だからゆくゆく、あんスタが辿り着くのは「かれらのアイドルからの解放」なのではないかと。完全にクソ妄想でしょ。今のうちに言っとけ言っとけ!

少女革命ウテナは、女の子のお姫様からの解放、そして同時に男の子の王子様からの解放の物語だと思っているので。いちばんは友情の物語なんですけどもね。

だからウテナと数々の共通点、というかウテナの文脈を感じずにはいられないこのあんスタもまた、そうなるといいな〜と私は独り善がりな想いをぶつけている。

アイドルを目指しているかれらを最終的にアイドルから解放するだなんて、エゴどころかオナニープレイと言われても仕方ないくらいだけれど。それはきっとかれらの生存を否定することに繋がってしまうのかもしれないけれど。私はそう思っている。そう思ってしまった。今のところはね!

 

アイドルは、偶像。

偶像としてのかれらはたしかにそこにいるのに、ほんとうのかれらはどこにもいない。ほんとうのかれらに居場所はあるのか。誰かがほんとうのかれらを見つけなければいけない。でなければかれらは、ほんとうのかれらは、透明な存在になってしまう。

きっとほんとうのかれらを見つけるために、転校生プロデューサーちゃんは、夢ノ咲学院に来たのだ。アイドルのプロデューサーでありながら、アイドルであるかれらを死なせるために。かれらをアイドルから解放するために。

そして転校生プロデューサーちゃんと一緒に、かれらを死なせるのが、他でもない私たちあんスタプレイヤーなのだ。私たちはきっと、アイドルを死なせた共犯者になる。そういう運命だ。

 

それはつまり、メタ的なことを言うと、サービス終了時の私たちの心境というか、状況というか、そういうものに繋がる気もする。

アイドルのかれらを手放すということ。あんスタを手放すということ。手放さなければならないということ。

いやめちゃめちゃ嫌ですけど。考えたくもないですけど。だって私まだ、はじめて1年も経ってないですからね! 嫌だよー!! まだ卒業したくないよー!!

 

卒業といえば、そうなんですよね。

あんスタは3周年を迎えたわけで、でもかれらは1人も卒業していない。同じ1年を繰り返し続けている。学園という箱庭にいる限り、人は大人にならないから。

それでも、いつかはそこから出なくちゃならない。卒業しなければならない。外の世界へ。

だから、最終章の最後のさいご。

転校生プロデューサーちゃんとプレイヤーである私たちが、ほんとうのかれらを見つけて、かれらをアイドルから解放する。アイドルとしてのかれらを死なせる。そしてほんとうのかれらに「愛してる」と言う。それできっと、物語は完成だ。ほんとうの革命の物語。

そうして私たちは、手を繋いで、アイドルを死なせた共犯者として、夢ノ咲学院という箱庭から卒業する。かれらよりも一足先に。きっとかれらもあとに続くと信じて。

そういう、そういうラストを、もうずっと夢みている。

 

 

 

 

……なんてねーー!!

はい、クソ妄想でした!! お粗末!!

みんな今みてきたことはすっかり忘れて楽しいあんスタライフを!!

私はとりあえずこのメインストーリー解放期間に全部メインストーリー読んでしまうところから始めます! まだ全部読んでないうちからこんなこと書いてました!!

 

ひとまずこれで終わります。ながながとお付き合い頂いた方がもしいらっしゃれば、ほんとうにありがとうございます、ほんとうに……。

でもあんスタは実質ウテナだし、実はピンドラでもあるので、もし未視聴の方がいらっしゃれば是非とも観てみてください。

ありがとうございました。